所有者が行方不明でも任意売却出来ますか? | 不動産 : ALLNECT

所有者が行方不明でも任意売却出来ますか?

不動産
不動産を任意売却するためには、原則としてその不動産の所有者本人がそれに係る手続きを行う必要があります。 たとえ本人が何らかの事情で自ら手続きできないとしても、売却の意思の有無など、本人の意思確認は絶対に必要です。 しかしながら、その不動産の所有者が長期にわたって行方不明であるなどして連絡を取れない場合で、さらに放置すれば共同名義の不動産が競売にかけられてしまう恐れのある場合などは「不在者財産管理人」を選任することによって、第三者がその不動産を任意売却できる可能性があります。 この不在者財産管理人の候補者には、多くの場合、不在者の家族や親族などの利害関係人が挙がることがほとんどです。 裁判所に申し立てを行い、許可が下りれば、該当者は不在者財産管理人に選任されます。 ただし、これに選任されればすぐにでも不在者の不動産を勝手に売却できるのかといえば。そうではありません。 この不在者財産管理人というのは、本来はその不在者の財産などを保護するという役割のために選任されるものなので、これだけでは不在者に無断でその財産を売却したりする権利はないのです。 そのため、不在者の不動産を任意売却するためにはさらに、「権限外行為許可」というものを裁判所に申し立て、認めてもらう必要があります。 固定資産税が払えないなどの理由で不動産の維持が困難な場合や、不在者が住宅ローンを滞納している場合、さらには不動産の極度な老朽化によって修復や取り壊しが必要でありながらその費用が準備できない場合などは、この権限外行為許可が認められます。 ただし、これらの申し立てにはすべて法的な手続きが必要となり、不在者財産管理人の選出には3か月から半年、さらに権限外行為許可が下りるまでに3か月ほどかかってしまうため、特にその不動産が競売にかけられてしまう恐れがある場合などは一刻の猶予もないといえますので、かなり時間に余裕を持って動く必要があります。

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