任意売却を依頼すれば、債権者と顔を合わさなくてもすむのでしょうか？

公開日:2021年12月01日 住宅ローンや借入金の返済が困難になってしまった時の選択肢には任意売却と競売の二つがあります。 しかし、競売は市場価格よりも安くなってしまうことがほとんどですし、自宅を失ってしまうことになります。一方、任意売却を選んだ場合は、自宅に住み続けながら、今までよりも無理のない返済額にすることが可能なのです。 ただし、任意売却をするにはいくつかの条件がありますので、それを満たしていなければいけませんが、その条件を満たしているのであれば、競売よりもよい借入金の返済方法となるのです。 具体的にどのような方法なのかというと、債権者と話し合いをしたうえで債務者自身の意思で住宅を売却し、その売掛金で借入金を一部返済するという方法になります。 そのため、売却額によっては住宅ローンが残ってしまうことがありますが、大幅に借入額が減っているため、返済の負担を減らすことができるのです。 また売却後の返済額についても話し合って決めていきますので、無理のない範囲で返済をしていくことができるというメリットがあります。 このように住宅ローンの返済に困っている時に魅力的な任意売却なのですが、それを行う上で不安になるのが債権者と直接顔を合わせなくてはいけないのかということでしょう。返済が滞っているのですから、あまり顔を合わせたくないという気持ちを持つ方も少なくないはずです。 実は任意売却では、不動産の売却を依頼した不動産業者が債権者と直接交渉をしてくれることとなりますので、基本的に顔を合わすことはありません。 不動産の処分が終わるまでは、依頼をした不動産業者が代わりに売買に関する全ての交渉業務を行ってくれることとなるのです。 ですので、顔を合わせる場面があるとしたら、売買契約が成立した際の決済の時ぐらいといえます。もちろん、この決済時にも顔を合わせなくてもいいケースも珍しくありません。 ただし、債権者によっては事前に債務者との面談を希望する場合もありますので、絶対に顔を合わせることがないというわけではありません。しかし、この場合も不動産業者が同席することがほとんどですので、あまり不安に思う必要はないのです。 また不動産業者に依頼をせずに自分で購入希望者を探し、必要な書類の準備や作成を行うような場合は、交渉日時の連絡から実際の交渉までをしなければいけませんので必ず債権者とは顔を合わせることとなりますが、専門的な知識がなければ交渉もなかなか上手くいきませんので、基本的にはあまりない特殊なケースといえるでしょう。