任意売却の流れ ご相談から解決まで
任意売却で不動産を売る場合、どのような流れになっているかというと、まず住宅ローンが払えなくなり返済が滞り、滞納が続いてしまい物件を売却する事を決めたら、専門業者に相談をします。専門業者は沢山あるので、いくつか自分に合いそうな所をピックアップして複数社に相談し、物件の売却条件や価格を検討しながら依頼する業者を選びます。
どこの業者にするかを決めたら、決めた業者と専任媒介契約を結びます。業者はこの契約を結ばないと債権者や抵当権者と交渉する事が出来ません。分かりやすく言えばこの契約は代理人契約のようなものです。
契約を結んだら、債権者に住宅ローンの支払いが出来ないので物件を任意売却をしたいとの意思と契約した業者名を伝えます。これで今後債権者との交渉は契約した業者が債務者に代わって行う事になります。
契約した業者は債権者が複数いる場合でも全ての債権者に売却を同意してもらえるように交渉をしていきます。そして債権者から任意売却の許可が出たらすぐに不動産物件の販売を始めます。
売却を成功させるには可能な限り高い値段で購入してくれる人を見つける事が重要です。その為様々な所に広告を出したりチラシを作成したりインターネット上に載せたりして沢山の人の目に触れるように販売活動をしていきます。
売り出し中に購入希望者が物件を見に来たりもするので、実際にまだ住んでいる場合はスケジュールを調整しながら内見もしてもらいます。
そして購入希望者が決まったら、その売却価格を債権者に知らせ、売却の許可が出れば契約を結びます。一般的に売買契約を結んでから決済までは約1ヵ月かかりますが、その場で同時に全て行ってしまうケースもあります。
この1ヶ月の理由は購入者が不動産ローンなどの融資を受ける場合にかかる手続きの時間を考慮しているからです。購入者が不動産ローンで物件を購入する場合、仮にローンが許可されなかった場合は契約が白紙になるという条項も契約書にはつきます。
1ヵ月後に購入者が住宅ローンの融資を受ける銀行で無事決済が終われば、抵当権は抹消され物件を引き渡し全て終了となります。
このように業者に相談してから任意売却が成立するまでどれ位時間がかかるかというと、業者に相談してから専任媒介契約を結ぶまでに約1週間かかり、債権者への交渉から物件の販売を開始し、購入者が決まり債権者の同意を得るまでが約3ヵ月かかります。
そして不動産売買契約を結んで、代金の決済を行うまで約1ヵ月かかるので、相談から解決までは大体平均して3~5ヶ月ほどかかり、最短でも全て完了するには2ヶ月はかかります。